インビザライン

インビザラインのメリットとデメリット

インビザラインのメリットとデメリット

インビザラインとは

インビザラインは、近年マウスピース型矯正の中でも普及率の高い治療方法として注目されています。インビザラインの特徴として、専用の3D光学スキャナー「iTero element」を使用することで、口腔内のデータをデジタル化することができます。このデータとCT、X線撮影で得た画像を基に、「クリンチェック」というコンピューターソフトを使用することで、コンピューターシミュレーションによって治療開始から終了までの歯の動く過程や、治療後の歯並びを事前に確認することができるため、より正確な治療計画を立案することが可能です。また、治療計画によりアライナーと呼ばれるマウスピースも治療前に全て作製することができるので、歯形取りも治療前の1回で済みます。

装着したアライナーを7日〜2週間ごとに新しいものと交換していくことで、計画通りに歯を正しい位置に動かして歯並びを整えるインビザラインですが、多くのメリットがあると同時にデメリットもあるため、しっかりと理解した上での治療をおこなうことをお勧めいたします。

インビザラインのメリット

・目立ちにくい

一般的なブラケット矯正の場合、金属製の装置が目立ってしまいます。しかしインビザラインは、装置が透明なマウスピース型で歯にフィットするため、装置が目立ちにくく矯正治療をしていることを周囲に気付かれにくいです。そのため、特に人前で話すことの多い職業の方は、口元を気にすることなく笑顔を見せることができます。

・取り外しができる

インビザラインは、装置をご自身で取り外すことができます。そのため、食事や歯磨きの際に取り外すことで、普段と変わらずにおこなうことができることは大きなメリットです。また、アライナー自体もお手入れが可能なので、口腔内を清潔に保つことができます。さらに、一般的なブラケット矯正のように装置に食べ物が挟まるなどいったこともなく、食べ物の制限もないため、食事を楽しむことができます。

・痛みが少ない

インビザラインは、形状の異なった複数のアライナーを10日〜2週間ごとに段階的に交換していくことで、歯並びをキレイに整えていきます。その際、一つのアライナーによる歯の移動量は限られており、弱い力で少しずつ歯並びを整えていきます。そのため、歯への過度な負担がかからないことから、歯が動く際の痛みが少ないです。また、ブラケット矯正のように、金属製のブラケットやワイヤーが唇や頬の内側の粘膜に当たり、傷ついてしまうということもありません。

・治療前に矯正後の歯並びを確認できる

インビザラインは、クリンチェックによって治療開始前に歯が動いていく過程や、最終的にどのような歯並びになるのかを、事前のコンピューターシミュレーションによってご自身で確認することができます。そのため、納得した治療計画を立案することができます。

・金属アレルギーの心配がない

ブラケット矯正の場合、金属の装置を使用するため、患者さんによっては金属アレルギーを引き起こしてしまう場合もありますが、インビザラインは金属を一切使用しないので、金属アレルギーがある方でも安心して矯正治療を受けることができます。

・通院回数が少ない

インビザラインは、最初のアライナーの装着以外は患者さんご自身でアライナーを交換していきます。また、治療前に全てのアライナーを作製するので、新たに歯形を取る必要もありませんし、矯正装置の調整やメンテナンスもほとんど必要ないため、治療計画通りにきちんと歯が動いているかを確認するための2〜3ヶ月に一度の通院ですみます。

・矯正治療中にホワイトニングができる

一般的なブラケット矯正の場合、装置を取り外すことができないため、治療期間中にホワイトニングをすることはできません。(ただし舌側矯正の場合はオフィスホワイトニングはできます)しかし、インビザラインは歯科医院でおこなうオフィスホワイトニングや、ご自身でおこなうホームホワイトニングもアライナーを使用しておこなうことができるため、矯正治療をしながら歯を白くすることが可能です。

インビザラインのデメリット

・決められた装着時間を守らないと計画通りに歯が動かない

インビザラインは、治療計画通りに歯を動かすためにアライナーを1日20時間以上装着することが必要です。また7日〜2週間ごとに新しいアライナーと交換しなければいけません。しかし、取り外しが可能なため、外している時間が長くなったり着脱の癖がついてしまい、装着時間が20時間を下回ってしまうと、治療計画通りに歯が動かないだけでなく、装置が歯に入らなくなる場合もあります。そのため、ご自身でしっかりと自己管理をして頂くことが大切です。

・ブラケット矯正よりも治療期間が長くなる場合がある

インビザラインは症状によっても異なりますが、ブラケット矯正よりも治療期間が長くかかってしまう場合があります。

・医院によっては治療を受けることができない

インビザラインは一般の矯正治療とは大きく異なる治療方法であるため、医師の豊富な症例数や経験、専門的な知識や高度な技術を必要とします。そのため、どの医院でも治療を受けることができるというわけではありません。

関連コラム