インビザライン

インビザラインと他のマウスピースの違い

インビザラインと他のマウスピース矯正の違い

不正咬合(悪い歯並び)を正しい位置に整える治療方法として、歯列矯正治療があります。主な治療方法として、ブラケットという装置を歯の表面に装着してワイヤーと通し、力を加えて引っ張ることで歯を動かしていく「ブラケット矯正」と、マウスピース型の矯正装置を歯に装着して、定期的に動いた歯に合わせて新しいマウスピースに交換していくことで歯を動かしていく「マウスピース矯正」があります。見た目も目立ちにくく、取り外しが可能なマウスピース矯正の中でも、近年ではインビザラインが注目を集めています。マウスピース矯正にはインビザラインだけでなく、他にもいくつかの種類がありますが、なぜ多くの方がインビザラインによる治療を受けているのでしょうか。インビザラインと他のマウスピース矯正の違いをご説明いたします。

インビザラインと他のマウスピース矯正の違い

・インビザライン

インビザラインは、専用の3D光学スキャナー「iTero element」によって、短時間で正確な口腔内のデータを得ることができます。このデータと、CTやX線画像を基に「クリンチェック」というコンピュータソフトを使用して、治療開始から終了までの患者さんの歯の動く過程や、治療後の歯並びを事前のコンピューターシミュレーションで確認することができます。シミュレーションを基に立てられた治療計画のデータを、インターネットを経由してアライン・テクノロジー社に送るため、矯正治療で使用する全てのアライナーと呼ばれるマウスピースを作製することができるのです。そのため、アライナーを作製するための歯型取りは、治療前におこなう1回で済みます。また、アライナーは2つ目からご自身で交換するため、通常2~3ヶ月に1回の通院で治療を進めていくことが可能なので、仕事の関係などで頻繁に通院するのが難しい方でも無理なく矯正治療をおこなうことができます。さらに、治療期間も事前に分かるため、予定も立てやすく、費用の総額も把握することができます。

・他のマウスピース矯正

他のマウスピース矯正は、シリコン製の印象材を用いて歯型を取り、模型を使用して矯正する箇所を移動させ、歯を動かす方向を予測して、それを基にマウスピースを作製します。そして次の段階のマウスピースに交換するたびに再度歯型を取り、同じように模型を基にマウスピースを作製していきます。そのため、2週間〜1ヶ月に1度の通院が必要です。また、作製するマウスピースは、歯科技工士が一つずつ手作業で作製するため、計画通りに歯を動かすためには歯科医師の豊富な経験と高度な技術とともに、歯科技工士の技術も必要となります。治療期間においても予測が難しく、歯並びの状態によっては長期間になることもあり、その場合は費用も高額になってしまう可能性があります。

マウスピース矯正の注意点

・マウスピースの装着時間や交換期間を守る

マウスピース矯正の種類によって治療方法は異なりますが、どのマウスピース矯正でもご自身で取り外しができるため、マウスピースの装着時間や交換期間を守らないと治療が計画通りに進まず、最悪の場合は治療が失敗してしまうこともあります。インビザラインの場合は、1日に20時間以上装置を装着する必要があり、さらに7日から2週間ごとにごとに自身で交換しなくては治療計画通りに歯は動きません。ですので、装着時間や交換期間は必ず守るようにしましょう。

・口腔内を清潔に保つ

ブラケット矯正とは違い、マウスピース矯正は装置を外すことで普段通りに食事や歯磨きをおこなうことができます。しかし、場合によってはアタッチメントなどの装置を付ける必要があり、装置部分の歯磨きがしにくくなってしまうことがあります。また、マウスピースは長時間装着しなければならないため、磨き残しやマウスピースのお手入れが不十分で汚れが残ってしまうと、マウスピースを装着している間に菌が繁殖してしまい、虫歯や歯周病、口臭のリスクを高めてしまいます。特に治療期間が長くなると、慣れや油断で歯磨きやマウスピースのお手入れが疎かになりがちですので、矯正治療中は丁寧なケアをおこない、口腔内や装置を清潔に保つことが重要です。

・症例数が多く経験が豊富な医師のいる医院を選ぶ

インビザラインやマウスピース矯正であっても、治療を担当する歯科医師によって治療方針や治療計画が異なります。しかし、矯正治療を始めてしまうと転院することはなかなか難しいため、矯正治療を検討している場合は、マウスピース矯正治療において症例数が多く、経験が豊富な医師がいる医院を選ぶことが大切です。インビザラインには、インビザラインによって矯正治療をおこなった歯科医師に対して、年間の症例数に応じて1年ごとに実績評価を決定しており、それぞれ世界共通の7つのランクが設定されています。

当院は、このランクのダイヤモンドプロバイダーを2020年も獲得しており、2019年5月の段階で九州ではダイヤモンドステータスの認定医院は当院のみで、全国でもおよそ20件の歯科医院しか認定されていないようです。

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