歯科全般

歯の仕組み

歯の仕組み

人の歯は、子供の歯は全て生えると計20本、大人の歯は計28本ですが、親知らずを加えると計32本になります。親知らずは生える本数も人によって異なり、生える人もいれば生えない人もいます。歯の種類は、食べ物を噛み切る役割をする切歯と、食べ物を切り裂く役割をする犬歯と、食べ物をすり潰す役割をする臼歯の3種類に分けられます。また、切歯と犬歯を合わせて「前歯」、犬歯から後ろを「奥歯」と分けます。前歯には、食べ物を噛みちぎる役割があり、奥歯は食べ物をすり潰す役割があります。

歯の仕組み

歯は、歯の上部に見えている歯冠部と、歯茎の下部の歯根部に分けられます。

エナメル質

エナメル質は歯の表面を覆っている一番外側の部分で、体の中で一番硬い組織です。厚さは約2~3ミリで、歯の表面に近ければ近いほど硬くなります。エナメル質は痛みや熱を感じることはありませんが、一度エナメル質が壊されてしまうと再生することがほぼできません。

象牙質

象牙質はエナメル質のすぐ下の層で、歯の神経である歯髄を取り囲む組織のことです。歯を形成する組織の大部分は象牙質が占めています。エナメル質よりも柔らかいので、虫歯が象牙質に達してしまうと虫歯の進行の速度が早くなってしまいます。また象牙質は、歯髄に通っている神経繊維や血管、リンパ管などから栄養を補給しています。虫歯や歯周病になってしまい象牙質を覆っているセメント質が破壊され、象牙質がむき出しの状態になってしまうと、熱いものや冷たい物がしみるようになり、痛みを感じるようになります。

歯髄

歯髄は歯の神経であり大切な組織です。歯髄には、血管、リンパ管、神経線維が通っており、歯髄を通じて歯に栄養が送られています。虫歯や歯周病が進行してしまい、歯の神経を抜く処置をおこなうことがありますが、この歯髄を抜くということです。歯髄を抜いてしまった歯は、栄養を得ることができなくなってしまうため、欠けたり割れたりしやすくなります。さらに歯髄のない歯は変色しやすくなったり、寿命が短くなることにも繋がってしまうことがあります。

歯肉(歯茎)

歯肉は、歯槽骨を覆う粘膜のことで、歯槽骨、歯根膜を守る役割があります。健康な歯肉の色はきれいなピンク色をしていますが、歯周病になってしまい歯肉が炎症を起こすと歯肉炎になってしまい、赤や紫色に変わり腫れてしまいます。

歯肉溝

歯と歯茎の境目の溝のことです。歯周病が進行してしまうと、歯周病菌は歯肉溝の深くまで侵入してしまい、歯と歯茎の間に隙間ができてしまいます。その隙間を歯周ポケットといいます。

歯槽骨

歯槽骨は歯を支えている顎の骨のことです。歯が抜けてしまってもそのまま放置していたり、歯周病が進行してしまうと歯槽骨は骨吸収を始めてしまい、骨が痩せてしまいます。

歯根膜

歯根膜は歯槽骨と歯根の間にある薄い膜のことで、歯根と骨をつなぐクッションのような役割をしています。歯は噛むとわずかに沈んだり微小な揺れを生じたりするのですが、これは歯根膜が噛み合わせの際に、過剰な力が歯にかかるのを防ぐクッションのような役割をすることによって、様々な方向から加わる力を逃しているからなのです。

歯の役割

歯の役割は、食事をする際に食べ物をしっかりと咀嚼するという大切な働きを持っていますが、他にも多くの役割を持っています。歯は発音とも大きく関係しており、会話をする上で大切な役割を担っています。もしも歯がないと、舌の位置が安定しなかったり、話すときに息が漏れてしまうため、発音に支障が出てしまうのです。また、歯は顔の中でも見た目の印象の強い箇所です。白くてきれいに整った歯は、人に良い印象を与えます。

咀嚼の役割

咀嚼は、歯の大きな役割の一つですが、食べ物を咬み砕き、飲み込みやすくするだけではなく、咀嚼することによって唾液の分泌を促進させるため、食べ物が消化しやすくなります。しかし虫歯や歯周病などで歯を失ってしまうと、咀嚼能力が低下してまうため、しっかりと物を咬むことができなくなってしまい、消化器官に負担がかかり、栄養吸収の効率も低くなる場合があります。

しっかりと物を噛むことができない場合、噛み合わせが悪くなっていることが多く、悪い噛み合わせは虫歯や歯周病のリスクを高くし、さらに顎関節症や肩こり、頭痛、体の歪みなどから起こる体の病気など、全身の健康にも悪影響を及ぼしてしまいます。噛み合わせが悪い場合は、矯正治療などで治療をおこなうことで改善することもあります。また、しっかりと咀嚼できることは、顎の骨を通じて脳に直接刺激を与えるため、認知症の予防や、記憶力を高めるといった効果も期待できます。

唾液の重要性

咀嚼は唾液の分泌を促進します。しかし唾液の分泌が少なくなると、食べ物が飲み込みにくくなってしまうため、食べ物が消化されにくくなります。さらに唾液には口腔内の細菌を洗い流す効果や、抗菌作用があるため、唾液の分泌が減ると口腔内が乾燥してしまうため、細菌が繁殖してしまい虫歯や歯周病などのリスクが高くなってしまったり、口臭の原因にもなってしまいます。

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